インハウスマーケティング[コラム]
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2024年5月26日
YouTubeの企業アカウントを内製化する方法
YouTubeはマーケティングの強力な武器です。しかし、外注に頼るとコストがかさむ上、内容をコントロールしづらくなります。そこで、YouTubeの企業アカウントを内製化することで、コストを抑え、コンテンツの質を高められます。
目次-------------------------------------------------------------------------------------------------
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1. 「外注の限界」と「内製化のメリット」
■高額な外注費用の課題
YouTubeプロモーションを外注する場合、月々の費用が高額になってしまうのが大きな課題です。企業がYouTubeマーケティングを本格的に展開しようとすると、動画の企画、撮影、編集、運用などすべてをプロの制作会社に依頼することになります。制作会社の人件費やスタジオ使用料、機材レンタル代などが積み上がり、結果的に多額の外注費用が必要となるのです。
■素人目線のアドバイスに起因する内容のズレ
外注する際の別の課題として、素人目線のアドバイスを受けづらく、内容が会社の理念から外れがちであることが挙げられます。制作会社のクリエイターは企業の理念や製品・サービスの詳細を十分に理解しきれていないため、ターゲットユーザーの視点に立ったアドバイスはできても、本当に企業が伝えたいメッセージを汲み取ることは難しいのが実情です。そのため、外注した動画の内容が、意図したものからズレてしまう可能性が高くなります。
■内製化で解決できる課題と新たなメリット
一方、YouTubeの企業アカウントを内製化すれば、上記の課題を解決できます。動画の企画から制作、運用までを社内で行えば、外注費用をかけずに済むだけでなく、会社の理念に沿った内容を作ることができるのです。さらに内製化のメリットとして、低コストで企業らしいコンテンツを作れることが挙げられます。社員自らが制作に関わることで、会社の特色や製品の強みを生かした動画が作れるはずです。
■社内YouTuberの育成が理想的
理想を言えば、社内からYouTuberを育成することです。社内YouTuberがいれば、会社の理念に精通した上で、動画を作ることができます。また、YouTuberとしての発信力や編集スキルを備えているため、ユーザーに響く質の高い動画が期待できます。社内YouTuberの起用は、YouTubeマーケティングの内製化を成功に導く最良の方法と言えるでしょう。
2. 簡単に始められる「スマホ撮影」の極意
■撮影環境が最大の障壁
YouTubeの企業アカウントを内製化する際、最大の障壁となるのが撮影環境の準備です。カメラや照明、撮影スタジオなど、プロ並みの機材を揃えようとすると、多額のコストがかかってしまいます。しかし、内製化の初期段階ではそこまでの環境は不要です。
■スマホ一つで撮影可能
最初の内製化ではスマホの動画撮影機能を活用することをおすすめします。最新のスマートフォンであれば、フルHD画質の高画質動画が撮影できます。スマホならどこでも手軽に持ち運び可能で、設備を用意する手間もありません。撮影に不安がある方は、スマホで撮影を始めることで、ハードルを下げられます。
■三脚アプリの活用で手ブレ解消
スマホで撮影する際の課題として、手ブレが挙げられます。しかし、無料の三脚アプリを使えば、この問題を簡単に解決できます。三脚アプリを利用すれば、スマホを三脚の代わりに固定でき、手ブレのない安定した映像が撮影可能となります。おすすめの三脚アプリは操作性が良く定評のあるものを選びましょう。
■家庭用品で照明環境を整備
動画撮影では照明環境も重要です。しかし、照明機材を購入するのは予算面でハードルが高いかもしれません。その場合は、デスクライトやLEDライトなど、家庭で使っている照明器具を活用することをおすすめします。色々な向きから当てることで、シーンに合わせた照明が作れます。身近にある家庭用品を上手に使えば、プロ顔負けの撮影環境が作れるはずです。
■スモールスタートでプチプロの動画制作
こうしてスマホと無料アプリ、家庭用品を組み合わせることで、ほとんどコストをかけずに、プチプロの動画撮影が可能となります。最初はスモールスタートで構いません。撮影に慣れてスキルが上がってくれば、徐々に高度な技術にもチャレンジできます。内製化の第一歩としてスマホ撮影に取り組んでみてはいかがでしょうか。
3. 企業らしさを出す「編集ツール」の賢い使い方
■動画編集が内製化の次なる課題
動画の撮影ができたら、次は編集が課題となります。ただし、YouTubeの内製化においては、高度な編集技術は必要ありません。基本的な編集機能さえあれば十分なのです。
■Windows標準の無料編集ソフトが便利
編集には、Windowsに標準搭載されている「動画編集」を活用するのが手軽な方法です。「動画編集」なら動画のつなぎ合わせや、テロップ入れ、BGMの挿入などの基本操作が無料で行えます。操作に少し慣れが必要ですが、ソフトの使い方を覚えてしまえば、かなり高度な編集が可能です。
■YouTube動画エディター「VideoStudio」の威力
YouTubeには公式の無料動画編集ツール「VideoStudio」があります。これを使えば、複数の動画をつなげたり、テロップを挿入したり、音楽を重ねたりと、基本的な編集作業が簡単に行えます。スマホからも編集できるのが便利な点です。「VideoStudio」は操作性が高く機能も充実しているので、内製化時の柱として活用できるでしょう。
■スマホアプリ「CapCut」の高機能と人気
最近では動画編集アプリ「CapCut」の利用者も増えています。「CapCut」は無料で使え、動画のカット編集はもちろん、テロップ、フィルター、BGMの追加など、かなり高度な機能を備えています。スマホで手軽に編集できる点が人気で、YouTuber御用達のアプリとなっています。内製化にも重宝するでしょう。
■企業らしさをアピールする工夫
これらの無料ツールを使えば、質の高い動画が作れます。その際は、動画の最初や最後に社名やロゴを入れることで、企業らしさをアピールできます。社章やキャッチコピーを挿入するのも良い方法です。自社の特色を前面に出して、視聴者に企業の存在を印象付けましょう。
4. 伝わる「タイトル」と「サムネイル」の作り方
■YouTubeの企業アカウントを内製化する意義
企業がYouTubeで自社のコンテンツを発信することには大きな意義があります。動画コンテンツは、商品やサービスの特徴を分かりやすく伝えることができるだけでなく、企業のブランドイメージの向上にも役立ちます。しかし、内製のコンテンツでは、わかりづらいタイトルやサムネイル(動画の代表画像)を使用していることが多く、視聴者の関心を引きつけられていない場合があります。
■伝わる「タイトル」の作り方
動画タイトルは、検索エンジンの結果に表示されるため、視聴者が検索した際に目に留まりやすいものにする必要があります。具体的には、以下の点に留意することが重要です。
・検索しやすいキーワードを取り入れる
・商品やサービスのメリットを訴求する
・簡潔で分かりやすい言葉を使う
例えば、「○○株式会社の新商品紹介動画」ではなく、「○○の新機能でストレスフリー!プレミアム製品の魅力」のように、メリットを前面に出したタイトルにすると良いでしょう。
■注目を集める「サムネイル」の作り方
サムネイルは、視聴者が動画を選ぶ際の大きな判断材料となります。目を引く効果的なサムネイルを作成するには、以下の点に注意しましょう。
・明るく鮮やかな色を使う
・製品やサービスを大きく映し出す
・簡潔なテキストを挿入する
鮮やかなオレンジ色の背景に製品を大写しにし、「○○の新機能」というテキストを入れるなど、視覚的に訴求力のあるサムネイルを心がけることが大切です。
■作り方のポイントをおさえる
伝わるタイトルとサムネイルを作成するには、視聴者目線に立ち、「この動画を見たらどのようなメリットがあるのか」を意識することが不可欠です。キーワードの選定、メリットの訴求、視覚的な工夫を怠らず、YouTubeで自社コンテンツの魅力を発信しましょう。
5.まとめ
YouTubeの企業アカウントを内製化することには大きなメリットがあります。外注に比べてコストを大幅に抑えられるだけでなく、社内の理解度が深いため、企業の理念に沿ったコンテンツ作りが可能になります。最初はスマートフォンの動画撮影機能と無料アプリ、家庭用品を活用することで、ほとんどコストをかけずにプチプロの動画制作が実現できます。動画編集にはWindows標準の無料ソフトや、YouTubeの公式編集ツール「VideoStudio」、人気のスマホアプリ「CapCut」などが便利です。企業らしさを出すためには、動画の冒頭や終わりに社名やロゴを入れるなどの工夫が効果的です。
動画のタイトルとサムネイル(代表画像)も重要なポイントです。タイトルは検索しやすいキーワードを取り入れ、商品・サービスのメリットを訴求する簡潔な言葉を使うことで、視聴者の目に留まりやすくなります。サムネイルは鮮やかな色使いで製品を大きく映し出し、簡潔なテキストを挿入することで注目を集められます。視聴者目線に立って動画のメリットを意識し、キーワード選定やビジュアル面での工夫を怠らなければ、YouTubeでの自社コンテンツの魅力発信につながるでしょう。
内製化への第一歩としてスモールスタートを心がけ、徐々にスキルアップを図ることで、YouTuberの卵を社内から育成できる可能性もあります。プロ集団に匹敵する優れた動画制作チームを社内に持てれば、YouTubeマーケティングを本格化できるだけでなく、コンテンツを活用した新しいビジネスチャンスも広がるかもしれません。
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