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2023年10月13日
リスティング広告を内製化する7つの手順を伝授!Google広告をインハウス化する手順とポイント
リスティング(Google)広告はWebマーケティングにおける強力な手法であり、多くの企業が利用しています。広告費用が検索キーワードやクリック数によって変動するPPC(ペイパークリック)広告の形態で表示されただけでは費用は発生せずクリックされてウェブサイトやランディングページに着地した時点で広告費が発生する顕在客向けのネット広告です。この記事では、企業がリスティング広告を内製化する際の7つの手順をお伝えします。
目次:---------------------------------------------------------------
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1.チーム・スキルセットの構築
■マーケティングチームにリスティング広告(PPC広告)を理解し、運用できるメンバーがいるかの確認
■外部からリスティング広告運用のエキスパートを招く
■メンバーを教育・トレーニングする
「チーム・スキルセットの構築」ではインハウスでリスティング広告を効果的に運用するための知識と技術を身につけることが必要です。例えば、D社では新たにリスティング広告を運用するチームを立ち上げる際、GoogleAds認定試験をメンバーに受験させ、基礎知識を共有化。さらに外部の専門家を招き、キーワード選定や入札戦略についてのワークショップを開催しました。このようにして、メンバーのスキルを一気に向上させ、内製化に成功。適切なトレーニングと実践を通じてチームがスキルを身につけ成果につなげています。
2.広告戦略の策定
■ターゲットオーディエンス、キーワード選定、予算配分など、リスティング広告の戦略を明確にします。
■ROIを最大化するために、どのキーワードや地域にフォーカスするか計画します。
広告戦略策定の一例として、S社は新商品のローンチにあたり、競合他社と差別化を図る戦略を採用。マーケットリサーチを実施し、ターゲット顧客の年齢層や興味関心を特定。そして、キーワードサーチを行い、ニッチながら高いコンバージョンを期待できるキーワードを発見。広告コピーは顧客の「痛み」を解決するポイントを前面に押し出し、CTRはクリアかつ誘導力のあるものを選定。さらにランディングページも製品のUSPを強調し、ユーザーが求める情報へのアクセスを最適化しました。これによりCVRの向上を図りました。
※ROI…ROI(Return on Investment)は、投資利益率のことを指し、投資に対する利益の割合を示します。
※CTA…"CTA"は"Call to Action"の略で、広告やウェブページ、メールなどで見る「今すぐ購入する」や「無料トライアルを開始する」、「もっと読む」などのアクションを促すボタンやリンク、テキストのことを指します。
※CVR…CVR(Conversion Rate)は、コンバージョンレートの略で、特定のアクション(例:商品購入、フォームへの入力、ダウンロードなど)を取ったユーザーの割合を示します。
3.ツールとプラットフォームの選定
■広告運用に使うツールやプラットフォームを選び、設定します。
■Google AdsやMicrosoft Advertisinなど、業界標準のプラットフォームを活用するのが一般的です。
(プラットフォーム)
Google Ads
最も一般的で広範なユーザーを持つ広告プラットフォーム。
検索広告、ディスプレイ広告、ショッピング広告など、多種多様な広告フォーマットを提供。
Microsoft Advertising (旧 Bing Ads)
Microsoftの検索エンジン、Bingで広告を配信。
ユーザーデモグラフィーが異なることがあり、特定のターゲット層には効果的。
Yahoo! JAPANプロモーション広告
日本での利用者が多く、Yahoo! JAPAN独自のターゲット層にアプローチ可能。
Amazon Advertising
Amazon内での商品広告やスポンサードブランドなどが展開できる。
Eコマースが盛んな現在、購買意欲の高いユーザーをターゲットにできる。
これらのプラットフォームでは、キーワードを指定して広告を出稿し、検索ユーザーを自社ウェブサイトやランディングページに誘導することができます。選択するプラットフォームは、ターゲットとするユーザー層、商品・サービスの特性、広告予算などに応じて検討することが重要です。
4.アカウント設定とキャンペーン構築
■アカウントを設定し、キャンペーンや広告グループを構築します。
■ランディングページや広告コピーも含め、ユーザーが期待する情報を提供する形にします。
アカウント設定とキャンペーン構築の具体例として、C社はGoogleAdsを利用して新しいドリンクのプロモーションを行ったケースを紹介します。まずはアカウントを開設し、ターゲットエリア(東京23区)、予算(1日5000円)およびターゲットキーワードを設定。つぎに健康を強調したキャッチコピーと新作ドリンクの魅力的なビジュアルを使用して広告を作成。キャンペーン期間をローンチから1ヶ月間とし、期間限定の特典(割引クーポンなど)を設けることでアクションを促しました。結果、キャンペーンは多くのクリックと来店につながり、新商品の認知拡大に成功しました。
5.データ分析と最適化
■アクセスデータやコンバージョンデータを分析し、パフォーマンスを評価します。
■データに基づいて、キャンペーンを定期的に見直し、最適化を進めます。
データ分析と最適化の一例。Y店は靴のリスティング広告のクリック率が低下していることを確認し、Googleアナリティクスを用いてユーザーの行動を分析し、特にどのキーワードやデバイスからのアクセスが少ないかを把握、そのデータに基づき、広告のキャッチコピーと画像を見直し、ターゲットユーザーの興味を引く要素を加えたあたらしいバージョンをテスト、さらに機械学習機能を活用して最も効果的な広告を自動選定する設定に。これによりクリック率が前月比20%アップし、コンバージョンも増加させることができました。
6.レポーティングとフィードバック
■定期的なレポートを作成し、広告のパフォーマンスをチームや経営層と共有します。
■フィードバックを受け取り、次のアクションプランを考えるベースにします。
7.実際の事例紹介
F社はキーワードの再検討や予算調整を行い、クリック単価を下げつつコンバージョンを向上させました。
これを実現させたのは、キーワードの再検討(商品サービスに密接に関連するキーワードの選定)・最適化(特定かつ購買意欲の高いユーザーを狙うため、具体的なフレーズをキーワードに取り入れます)、広告文の改善(ユーザーが解決したい課題やニーズに対応した広告文を作成し、ユーザーに何をしてほしいのか明確なアクションを促すCTAを記述します)、ランディングページの再提起か、予算の調整と配分という施策を行い、データ分析とフィードバックをこまめに行った結果となります。
8.まとめ
リスティング広告の内製化はコスト削減だけではなく、自社のマーケティング戦略をもっと柔軟かつダイナミックに展開する手段です。上記の手順を基本にチームのスキルセットやデータ分析力を高め、戦略的な広告運用を行いましょう。
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