最低賃金アップ、そして物価高。“2重苦”の中、マーケティングコストは他の会社どうするの?
ーー独自調査でわかった意外な 発想 ― 全国250社アンケート、GuideRunner独自調査レポート第2弾

最低賃金アップ、そして物価高。“2重苦”の中、マーケティングコストは他の会社どうするの?
独自調査でわかった意外な発想 ― 全国250社アンケート、GuideRunner独自調査レポート第2弾

著者:株式会社GuideRunner代表取締役 |野田卓司
【要約】
全国の中小企業経営者・自営業250名に、物価高・最低賃金引き上げが進む中でのマーケティング予算への向き合い方を尋ねたところ、予算を「増やす」と回答した企業(16.0%)は、コスト対応とマーケティング予算確保のどちらを優先するか「検討中」と回答した割合がわずか2.5%と、全体(24.4%)の10分の1にとどまりました。一方、マーケティング予算を「(コスト増とは)別物として考えている」と回答した企業(21.2%)では、54.7%が「検討中」と回答。同じ物価高に直面していても、企業によって「決められている度合い」に大きな差があることが分かりました。
もっと詳しく知りたい方は、以下、本文をご覧ください。
調査概要
項目 | 内容 |
調査主体 | 株式会社GuideRunner |
調査方法 | インターネット調査 |
調査期間 | 2026年9月28日 |
調査対象 | 全国の中小企業経営者(経営者・役員)、自営業(商工サービス) |
有効回答数 | 250名 |
となりの会社は、もう「決めて」いるの?
「物価高だから、しばらく様子見しよう」
そう考えている経営者は少なくないはずです。ですが今回の調査で見えてきたのは、「様子見」にもいろいろな種類がある、ということでした。私たちガイドランナーは、「となりの会社は実際どう向き合っているのか」を独自のアンケート調査で確かめてみることにしました。
目次:---------------------------------------------------------------
1. 全体では「変わらない」が最多、でも「増やす」が「減らす」を上回る
2. マーケ予算を「増やす」と決めた企業は、実は一番“迷っていない”企業だった
3. 逆に一番「迷っている」のは、「物価高とマーケ予算は別物」と考える企業だった
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1. 全体では「変わらない」が最多、でも「増やす」が「減らす」を上回る
「2026年10月の最低賃金引き上げ・物価高が続く中、マーケティング(集客・販促費用)予算は今後どう考えますか」を尋ねたところ、全体の回答は次の通りでした。
回答 | 割合 |
変わらない | 51.2% |
別物として考えている | 21.2% |
増やす | 16.0% |
減らす | 11.6% |

半数超は「変わらない」でしたが、注目したいのは「増やす」(16.0%)が「減らす」(11.6%)を上回ったことです。物価高という逆風の中でも、守りに入るより前向きな投資判断をする中小企業の方が多いという結果になりました。
2. マーケ予算を「増やす」と決めた企業は、実は一番“迷っていない”企業だった
もう1つ、私たちは別の質問もしていました。「人件費・原材料費のコスト上昇と、マーケティング予算の確保、どちらを優先しますか」という質問です。この回答を、①の質問で「増やす」と答えた企業(40社)に限って見てみると、次のようになりました。
回答(「増やす」と答えた企業のうち) | 割合 |
コスト対応(人件費・原材料費)を優先 | 45.0% |
両方バランスを取る | 27.5% |
マーケティング予算の確保を優先 | 25.0% |
検討中 | 2.5% |
注目すべきは「検討中」がわずか2.5%だったことです。全体では「検討中」と回答した企業が24.4%(約4社に1社)いたことを踏まえると、予算を「増やす」と決めた企業は、コストとマーケ予算の優先順位についても、ほぼ全員が何らかの答えを持っている状態でした。
興味深いのはその中身です。「両方バランスを取る」(27.5%)よりも「コスト対応を優先」(45.0%)の方が多く、必ずしも「マーケ予算を増やす=マーケ最優先」というわけではありませんでした。むしろ、コスト管理をしっかり行うこととマーケティング予算を増やすことは、多くの企業にとって両立する選択のようです。
3. 逆に一番「迷っている」のは、「物価高とマーケ予算は別物」と考える企業だった
反対に、①の質問で「(コスト増とは)別物として考えている」と答えた企業(53社)に限って、同じ質問への回答を見てみましょう。
回答(「別物として考えている」と答えた企業のうち) | 割合 |
検討中 | 54.7% |
両方バランスを取る | 30.2% |
コスト対応を優先 | 11.3% |
マーケティング予算の確保を優先 | 3.8% |

「別物として考えている」と答えた企業の実に54.7%が「検討中」でした。「増やす」企業の2.5%とは対照的な結果です。「コスト増とマーケ予算は関係ない」と一見冷静に切り分けているように見えて、実際には「コストと予算、どちらを優先すべきか、まだ決めていない」という状態が透けて見えます。
4つの回答グループ(増やす・変わらない・減らす・別物として考えている)を並べて「検討中」の割合を比べると、その差は歴然としています。もっとも決断できているのは、皮肉にも一番大胆な選択(予算を増やす)をした企業でした。逆に、一見もっとも冷静で合理的に見える「別物として考えている」という回答が、実は一番“決められていない”状態を映し出していたというのが、今回 の調査の意外な発見でした。
4. GuideRunnerの見解
私たちは、この結果を次のように受け止めています。
「物価高とマーケティング予算は別物」という回答は、一見、外部環境の変化に振り回されない冷静な経営判断のようにも聞こえます。しかし実際には、コストとマーケティング予算のどちらを優先すべきかという最も基本的な問いに、半数以上が答えを持てていませんでした。これは「関係ないと判断した」のではなく、「関係を考えるところまで至っていない」状態に近いのではないかと考え ています。
一方で、マーケティング予算を「増やす」と決めた企業は、コスト対応の優先順位についても迷いがほとんどありませんでした。これは、外部環境の変化(物価高・最低賃金上昇)を、自社の数字や戦略にきちんと引き寄せて考えられている証拠だと思います。上昇マーケティングOSの考え方で言えば、外部環境や自社の状況を整理する「戦略準備フェーズ」を経ているかどうかが、この“決断力の差”に表れているのではないでしょうか。
5. GuideRunnerでできること
株式会社GuideRunnerは、独自メソッド「上昇マーケティングOS」(商標登録第7065487号)に基づき、外部環境の変化を「関係ない」で終わらせず、自社の戦略として言語化するところから、企業のマーケティング内製化を支援しています。
フェーズ | 支援内容 |
戦略準備フェーズ(情報整理・3C分析・USP言語化) | コスト増などの外部環境の変化を自社の戦略に引き寄せ、「関係ない」で終わらせず言語化する |
戦略フェーズ(ウェブ戦術・KGI/KPI設計) | 限られた予算の中でも、コストと投資のバランスを踏まえた優先順位を設計 |
実行フェーズ(戦術実行・解析) | 決めた優先順位を実行に移し、効果を継続的に検証 |
GuideRunnerの上昇マーケティングOS®とは?
「上昇マーケティングOS」は、当社代表の約20年にわたる企業マーケティング支援の経験を体系化した独自メソッド(商標登録第7065487号)。
マーケティングの課題は、外部への「外注」だけでは解決しません。プロジェクトが終わった瞬間、ノウハウもお金も自社に残らないためです。上昇マーケティングOSは、マーケティング未経験者であっても社内で育成し、マーケターとして活躍できる仕組みをつくる「インハウスマーケティング(内製化)」支援によって、この課題を解消します。
6.まとめ
物価高・最低賃金引き上げが進む中、マーケティング予算に「変わらない」と回答した企業が51.2%で最多。一方「増やす」(16.0%)は「減らす」(11.6%)を上回った
マーケティング予算を「増やす」と決めた企業は、コスト対応との優先順位についても「検討中」がわずか2.5%(全体は24.4%)と、ほぼ迷いがなかった
「マーケ予算は物価高と別物」と回答した企業(21.2%)は、逆に54.7%が優先順位を「検討中」で、4グループの中で最も迷いが大きかった
「増やす」企業でも、優先順位の最多は「コスト対応を優先」(45.0%)で、投資とコスト意識は両立しうることが分かった
決断できている企業とできていない企業の差は、外部環境の変化を自社の戦略にどれだけ引き寄せて考えられているかにありそうだ
筆者からのアドバイス
【筆者からのアドバイス】
「物価高とマーケティングは別物」と考えること自体は、悪いことではありません。ただ、それが「冷静な判断」なのか、「考えるのを後回しにしているだけ」なのかは、一度立ち止まって確かめてみる価値があります。今回の調査で一番決断できていたのは、実は一番大胆な選択(予算を増やす)をした企業でした。物価高を「関係ない」で終わらせず、自社の数字に引き寄せて考えてみることが、迷いから抜け出す最初の一歩になるはずです。
(この記事を書いた人)
株式会社GuideRunner 代表取締役 野田卓司
15年以上、実績2万社のウェブ制作・マーケティング会社にて
取締役COO兼コンサルタントを務め、
2024年8月に株式会社GuideRunnerを設立。
1,000以上のマーケティング現場を経験し、
これまでに900名以上のウェブ・マーケティング人材を育成。
上場企業から中小企業まで、業種を問わず幅広い
企業マーケティング伴走支援を行う。
参考情報
本記事の数値は、株式会社GuideRunnerが実施したインターネット調査(2026年9月28日実施、有効回答数250名)による自社調査データです。最低賃金改定に関する数値(全国平均1,177円・東京都1,280円・発効日)は各種報道情報に基づきます。
※上昇マーケティングOS®は株式会社GuideRunnerの商標登録名称です。
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